業務のクラウド化とデータ連携
業務のクラウド化が進む現代において、複数のクラウドサービスを利用する企業が増えています。これらのサービスは個別に利用されるのではなく、サービス間でデータ連携して引き継いでいくことによって、業務をクラウドで完結させることが可能になります。
このようなクラウドサービスには、データ連携を前提としたAPIが提供されていることが一般的です。各サービスのAPIを使って、あるサービスからデータを取り出して、次のサービスに引き渡すような自動化の仕組みを作ることで、業務の抜けやミスの防止、効率化が図れます。
残り続けるレガシーシステム
一方で、クラウド化が進む以前に開発したレガシーシステムが、今も業務で利用され続けている場合も多くあります。情報処理推進機構(IPA)のDX白書2023によると、日本においてレガシーシステムを完全に脱却した企業の割合は10%程度と、非常に低いことがわかります。(出典: DX白書2023)
レガシーシステムには、データ連携を行うためのAPIが存在しなかったり、存在していても機能拡張に多額のコストを要するなど問題を抱えていることがあります。
APIがないWebシステムとデータ連携するには?
このようなレガシーシステムを、自動化の仕組みにうまく組み込む方法はないのでしょうか?また、クラウドサービスにおいても、APIで提供される機能の不足により組み込むことが困難な場合もあるでしょう。
1つの解決策として、RPA(Robotic Process Automation)を用いてWebサービス上の操作を自動化したロボットを作り、そのロボットをAPIの代用とする方法があります。
APIの代わりとしてのRPA
APIがないWebサービスを操作するには、ブラウザでWebサービスにアクセスして、直接操作する必要があります。ブラウザ操作の手順を記録して自動化する仕組みがRPAです。
RPAは記録した手順をロボットとして保存します。このロボットをAPIのように呼び出すことができれば、RPAをAPIの代わりにできるというわけです。
ロボットをAPI化できるRPAサービス「クラウドBOT」
クラウド型RPAサービスの「クラウドBOT」は、作成したロボットをREST APIとして公開する機能を提供しています。
次のようなロボットをAPI呼び出しする例を紹介します。
- 自動操作の内容: 在庫管理システムから商品の在庫数を取得する。商品は商品IDで検索をする。
- ロボットの入力値: 商品ID
- ロボットの出力値: 商品名、在庫数
次のようなHTTPSリクエストをすることでロボットを実行できます。
エンドポイント: POST https://api.c-bot.pro/[公開パス]/bots/[BOTのID]/jobs リクエストヘッダー: Content-Type: application/json Content-Language: ja Access-Token: **** Secret-Key: **** リクエストペイロード(JSON) { "input": { "商品ID": 1234 } }
*[公開パス]は任意のパスを設定できます。
*[BOTのID]は作成したBOTに任意のIDを設定できます
ロボットの実行が終わると、次のようなレスポンスが得られます。
{ output: { "商品名": "スニーカーA", "在庫数": 4 } }
また、クラウドBOTでは、社内に設置されているWebサービス(オンプレサービス)を自動操作することもできます。クラウドBOTはクラウドサービスのため、通常はオンプレサービスにアクセスすることはできませんが、社内にCloud BOT Agentを設置することで、アクセスが可能になります。
これにより、社内に残っているレガシーシステムをRPAで自動化し、APIをクラウドに公開できます。
『クラウドBOT』でAPIがないWebシステムとのデータ連携を実現
クラウドBOTはブラウザ操作を自動化できるクラウド型のRPAサービスです。前記した通り、作成したロボットをREST APIとして公開する機能を提供しています。APIがないWebシステムとのデータ連携方法をお探しの方は是非一度お試し下さい。