ブラウザを自動操作する方法について
ブラウザを自動操作する方法する方法は、大きく分けて２つ存在します。
1つは『Webプログラミングを使用した方法』、もう1つは『ブラウザを自動操作するツールを使用する方法』です。
この記事では、ブラウザの自動操作を検討している方に向けてそれぞれのメリット・デメリットと主な活用シーンについてご紹介します。
Webプログラミングを利用した方法のご紹介
Webプログラミングを利用してブラウザを自動操作する方法の代表例として、PythonとSeleniumを用いる手法があります。Seleniumは、ブラウザをプログラムで操作できるオープンソースのツールです。
https://www.selenium.dev/
PythonとSeleniumを用いたブラウザ操作の具体的な方法については以下の記事で紹介しておりますので、ご参照下さい。
Selenium×pythonでWebスクレイピングを実現する方法(ソースコード付き) | Seleniumとpythonの環境構築と実行手順も解説
PythonとSeleniumを使用した方法のメリット
- 柔軟性が高い：特定の業務に特化した処理や複雑な操作も実現可能。
- コストが低い：オープンソースツールを利用するため、初期費用がほとんどかからない。
PythonとSeleniumを使用した方法のデメリット
- 学習コストが高い：プログラミングの知識が必要。
- 保守コストが高い：対象Webページの構造変更などが発生すると、プログラムコードのメンテナンスが必要。
向いている方
- プログラミングに精通している方。
- 自由度の高いカスタマイズを求める業務を持つ方。
活用シーン
複雑な操作を必要とするWebアプリケーションのテスト
Webアプリケーションのテストはクラウド型RPAでも実装可能ですが、詳細な条件分岐を必要とするようなケースやクラウド型RPAで実現できないような複雑な操作を必要とする場合は、SeleniumなどのWebプログラミングを利用する形が望ましいです。
大ボリュームのスクレイピング(商品データベースのスクレイピングなど)
Webページのスクレイピングはクラウド型RPAでも実現可能ですが、取得するデータのボリュームが大きい場合、サービス利用にかかるランニングコストが高額になる可能性があります。PythonとSeleniumを使用する事で、サービス利用料を気にせずにスクレイピングが可能です。
ブラウザを自動操作するツールを使用する方法
ブラウザを自動操作するツールには、スクレイピングツールやブラウザの拡張機能など様々なものが存在します。中でも近年注目を集めているのが、クラウド型のRPAサービスです。クラウド型のRPAはノンプログラミングで自動化実現でき、環境構築も不要であり、その手軽さが特徴です。
クラウド型RPAを使用した方法のメリット
- 簡単に始められる：プログラミングの知識が不要。環境構築も不要。
- 保守の手間が少ない：対象Webページの構造変更などが発生しても、ノーコードで簡単にメンテナンスが可能。
クラウド型RPAを使用した方法のデメリット
- 柔軟性が限定的：複雑な条件分岐や操作を実現しようとするとフローが複雑になる。固有のカスタマイズには不向き。
- ランニングコストがかかる：サービス利用料が必要。
向いている方
- プログラミングの知識がない方。
- 簡単に自動化を始めたい中小企業や個人事業主。
活用シーン
SaaS間のCSVファイルのダウンロード/アップロード作業
CSVファイルのダウンロード/アップロードは内容がシンプルなため、クラウド型RPAで簡単に実装できます。『ECサイトとWMS間の受注データ・出荷データの連携』や『CRMとMA間の顧客データ連携』など、様々なSaaS間のデータ連携手段として利用されています。
在庫チェックや他社の価格調査などの定期監視
『ECサイトに自動ログインし、在庫がしきい値を下回っている商品をチェックする』、『他社ECサイトの価格をチェックする』などの定期監視業務の自動化に採用されます。クラウド型RPAを用いる事で、会社が休業であっても24時間365日、ロボットがクラウド上で監視作業を継続します。
定期的なスクリーンショット撮影
『10分おきにシステムの稼働状況を画面キャプチャする』、『1時間おきにトレンドキーワード一覧画面のスクリーンショットを撮影する』などの用途でも使用されます。クラウド型RPAを使用することスクリーンショットをクラウド上に蓄積でき、デバイスを問わず必要なタイミングで確認できます。
各方法の比較表
| Webプログラミング | クラウド型RPA | |
|---|---|---|
| 費用 | 無料 | 無料~数万円 |
| 柔軟性 | ◎ | ◯ |
| 学習コスト | 高い | 低い |
| 環境構築 | 難しい | 不要～簡単 |
| 運用開始までの目安 | 1ヶ月後 | 3日後 |
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以下の記事で詳しく解説しておりますので、ブラウザの自動操作を検討されている方は、是非参考にしてみて下さい。
ノーコードでブラウザ操作を自動化できる『クラウドBOT』とは
